あーあ、疲れた。

今日の練習もいつもながらハードだったな。楽しいけど。

「じゃあ、秋さん。先にご飯の支度してますね!」

「うん、ありがとう。私もすぐ行くね。」

そういう会話が聞こえて、すぐにそこの角から音無が

出てきた。

「あ、佐久間さん!もうすぐご飯なので入っててくださいね!」

「あぁ。」

音無はそのまま急いで行ってしまった。

そのままそこの角を覗いてみた。







そこではいくつもの積み重なったコーンを抱える木野の姿があった。

そんなに使った覚えはないのだが、重ねるとかなりの量に見える。

「木野。」

何となく、声をかけてみる。

どうやら抱えているコーンが邪魔で前が見えないらしい。

「・・・佐久間君?」

「・・・重そうだな。半分持つ。」

「え?!・・・わっ!」

突然軽くなったのに驚いたのか、コーンを落としそうになっていた。

「佐久間君・・・ありがとう。」

「あぁ。」

「先、行ってても良かったんだよ?もうご飯だし、疲れたでしょ?」

「まだ少し、時間はあるんだろ。それにこの程度は何ともない。

そういえば、久遠は?」

「冬花さんなら、今買い出しに行ってもらってるの。」

なるほど。それでさっきから見ていなかったのか。

しかし、いくらマネージャーいえどもこれほどの

数のコーンを持つとは・・・。

「・・・木野って馬鹿力「佐久間君?」

あ、もしかして怒らせたのか?

心なしか、木野の周りに不吉なオーラが漂っている気がする。

だけどそれも一瞬ですぐにくすくすと笑いだした。

「もぅ、佐久間君。女の子にそんなこと言ったら嫌われちゃうかもよ?」

「!・・・別に俺は・・・」

「あっ!!」

「は?」

木野に言われた言葉になぜか焦っている俺の横で木野は斜め上を

見上げていた。

「あ・・・」

俺も思わず息を飲む。

視線の先には白く、ふわふわと落ちる雪があった。

「雪・・・だね。」

「あぁ・・・。」

まさか今年の初雪を木野と一緒に見られるなんて・・・な。

あれ、俺何考えてるんだろう。

ふと隣を見てみると木野がうっとりとした表情で雪を眺め、

やがて俺の視線に気がついたのかこっちをみるとにっこりと笑ってきた。

「!・・・・。」

なぜか心臓がうるさい。

「きれいだね。」

「あ、あぁ・・・。」

「佐久間君が。」

「!!」

やばい、不意打ち。多分、今俺の顔、真っ赤だと思う。

・・・気づいてしまった。

まさか気がつかないうちにこんなにも







君に依存していたなんて





「秋さん、佐久間さん!遅すぎますよ!どこに行ってたんですか?!」

「ご、ごめんなさい、春奈ちゃん・・・。」

「佐久間。30分の遅刻だ。」

「すまない、鬼道。」

「・・・何やってるんだ?お前の分はないぞ。」

「・・・は?それどういう・・・」

「壁山に全部食わせた。」

「きどぉぉぉぉぉぉ!!!」











佐久秋(佐久→秋?)です。
今回の長編も長いですね。
ここまで読んでくださっている方は神認定です←
最後ww 佐久間がかわいそうなことにww
実は鬼道さん、ちゃっかり二人が会話してるとこみて
妬いてましたー、的な?
なので最後の最後で、佐久→秋←鬼みたいな感じに
なってしもた(^p^)






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