※学パロ





俺と木野は付き合っている。

別に最初は何とも思っていなかった。

けれどサッカー部のマネージャーとして一生懸命働いている彼女を

いつの間にか自然と目で追うようになっていた。

もちろん、今は幸せ・・・って俺何言ってんだ?!

・・・まぁ、けど悩みがあると言えば・・・・。







今日も木野は風介と廊下で喋っている。

なんだか俺といるときより風介といる方が、木野が楽しそうでなんだか腹が立つ。

このままじゃ風介に取られてしまいそうで・・・。

見ているとなんだか焦りと怒りがごちゃまぜになった変な感情が込み上げてくる。

さっさとその場を去ろうとしたとき・・・。

   がしゃんっ

「きゃっ!!」

「?!」

「木野!」

突然窓ガラスが割れて野球ボールが木野に向かって飛んできた。

もちろん助けに行こうとしたが当然間に合うはずもなく・・・。

かわりに風介が木野を抱きつくようにして庇った。

木野を助けるため・・・そんなことは分かっているはずなのに一気に苛立ちが増す。

「わりー!怪我無いかー?!!」

下の方からそんな声が聞こえてきた。

風介はそっと木野を離すと窓の方へ向かい、下へボールを投げると

気を付けろ!!、と叫んだ。

「木野、大丈夫か?怪我は?」

「だ、大丈夫。涼野君のおかげで。涼野君こそ!」

「俺は平気だ。あの程度。」

「あ、ありが・・・」

我慢の限界だった。二人があまりにも密着しすぎていてその瞬間、何かが切れた。

「木野!!!」

「南雲くん?!・・・きゃっ!」

「晴矢・・・。」

強引に木野の腕を引くと風介の方に顔を向けた。

「風介!!お前に木野はぜってーゆずらねぇからな!!」

「ちょ、ちょっと南雲君?!」





ふぅ、と息を吐いた。

遠ざかっていく二人の背中を見送りながら思わずにやける。

「晴矢が嫉妬・・・ねぇ。」

まぁ、晴矢は不器用な奴だからな。

「ぜってーゆずらねぇ・・・か。」

二人の去っていった方向に踵を返していく。

「・・・上等だ。」





「ちょっと、南雲、君!!!」

ぜぇぜぇと息を切らしながら木野が声をかけてきた。

そんなに走ってきちまったか?

「どうして、急に・・・。」

「・・・むかついたんだよ。」

「・・・え?」

「木野が風介と喋って、笑って、触られて・・・見てるとなんだかいらいらして・・・!」

きょとん、として聞いていたけど、突然木野がくすくす笑いだした。

「な!なにがおかしい・・・」

「ご、ごめんね!そうじゃなくて!・・・南雲君が私のために嫉妬してくれるなんてうれしくって。」

嫉妬・・・?俺は嫉妬をしてたのか?風介に?

「大丈夫よ。私はいつだって南雲君のことを見ているんだから。」

なんだか急に恥ずかしくなってそっぽを向いてる俺に対して、こっちむいて、と言ってくる。

「・・・おぅ、悪かった、な。」

「ううん、こちらこそ。」

結果オーライ。なんだか絆が深まった気がした。







嫉妬










初の学パロ。今回もマイナーで攻めてみました☆
南雲君はね、風介君がらみで妬いときゃいいのよ←
ていうか、エイリア組?
ほんとは南秋←涼にする予定だったのに南→秋←涼みたいな感じになってしもた(^p^)
取りあえず、南秋涼っつーことで!
長くなりましたが、読んでくださってありがとうございます。






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